稲作の収穫風景があちこちで見られるようになりました。
稲刈りのコンバインと収穫された新米を運ぶ軽トラック、
街中よりも郊外の方が季節の移り変わりを感じ取りやすいですね。
今回は岡山市北区玉柏のお客様から
2階のトイレの流れが悪いという依頼について書いてみます。
訪問して症状を拝見するとトイレの水を流すと
便器いっぱいに水が溢れ排水不良の様子でした。
そこで通常の詰まり抜き作業である手押しのポンプを使用すると
ゴボゴボと音を立てながらトイレの水が流れるのですが
再度トイレの水を流すとまた溢れかえるという状態でした。
これを数回繰り返しましたが症状が改善しません。
通常ならば便器内に何か異物が残り排水が流れないと判断して
便器を取り外して異物がないか確認するのですが
なにか妙な違和感を感じた為
一階に降り屋外の排水マスを開けてみたところ
排水が汚水マスのフタすれすれまで溢れておりました。
今回の2階トイレ詰まり症状は
屋外マスの排水が滞留した為でした。
なぜ地上の排水が滞ると詰まり症状が出るのでしょうか?
通常トイレは排水管からの悪臭が上がらないように
便器内に水溜り面があります。
これを『トラップ』と呼びます。
このトラップが同じ排水経路で2箇所以上発生すると
排水が上手く流れなくなります。
これを『ダブルトラップ』と呼びます。
今回のケースですと
2階の便器で1つ目のトラップが形成され
地上までのタテ引き管内に空気溜まりを作った状態で
地上の排水マスが溢れ2つ目のトラップが作られた事になります。
手押しのポンプを使い詰まり抜き作業をすると
便器側のトラップが破壊され、その時だけ水が流れますが
通常のトイレ洗浄を行うとまた溢れかえる
そんな状態になってしまったのでしょう。
こういった状況を判断しながら
何が起きているかを推理して原因を探っていくのも
私どもの仕事であり醍醐味でもあります。
さて原因がわかれば対処するまでです。
屋外排水マスのフタを次々と開けていくと
すべてのマスで水面が高く溢れる寸前で
家中の排水が溢れかえった状態です。
このお住まいは公共下水ではなく
合併浄化槽にて排水処理していますから
浄化槽のフタも開けてみるとそこも溢れております。
そして最後のフタ、浄化槽下流側の貯めマスを開けてみたところ
水中汚水ポンプが動作せず溢れかえっていることが判明しました。
つまり浄化槽で処理された排水を河川に放出する為のポンプが
故障して排水が流れない為に2階のトイレが流れなくなっておりました。
原因箇所と症状が起きている場所がずいぶん離れておりました。
お家の方には特定困難だった事と思います。
この状態ですと他の地上階の排水も
上手く流れなくなっていた筈ずですが
一番顕著に症状が出ていたのが
2階のトイレだったと考えるのが自然だと思います。
(既設水中汚水ポンプ 配管直結の為切り落として取出し)
既設のポンプは点検した所、漏電状態でブレーカーが切れていた為
急遽新しい水中汚水ポンプを用意
今後ポンプ点検を容易にできるように
配管に細工を施します。
水中汚水ポンプ動作の様子は下記をご覧ください。
動作試験を兼ねて溜まり切った排水を河川に放出します。
多量の排水が流れていく様子は何度見ても圧巻です。
そして各排水がスムーズに流れる事を確認して
今回の作業完了となります。
24時間・365日 修理対応いたします
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